ピュリッツァー賞受賞作家ポーラ・ヴォーゲルの快作が日本初上陸!
1950年代から1980年代の激動の時代に、女性たちが何を考え、何を体験してきたかを痛烈な風刺を込めて描いた、痛快で挑発的なダーク・コメディ。作者ポーラ・ヴォーゲルは、主人公の一卵性双生児の姉妹を、一人の女優が、カツラと衣装をめまぐるしく変えながら演じ分けるよう戯曲に指定しました。そして、「常にホルモンの影響による興奮状態で演じて欲しい」とも…。
舞台は、ニューヨーク郊外の小さな町ミネオラ。
一卵性双生児マーナとマイラ姉妹(大原櫻子)は、全く同じ容貌なのに性格は全く似ても似つかず、お互いを遠ざけながら生きてきた。
始まりは1950年代。
核戦争の恐怖が日常生活にも蔓延るアイゼンハワー政権下。保守的な女子高生マーナは、結婚こそが輝かしいゴールだと、すでにジムと婚約中。一方のマイラといえば、世間の常識なんかクソくらえの反逆児。男の子たちと“発展的”交際を広げている。そんな評判が耳に入る度、お堅いマーナのストレスは爆発寸前。ある時、素行の悪いマイラを諭そうと、マーナに頼まれたジムがマイラの元へと向かったのだが…。
時代は飛んで1969年。
ベトナム戦争の泥沼にあえぐニクソン政権下の世の中。“良い子”マーナと10代の息子ケニーが銀行の列に並んでいる。ラジオからは、過激な反戦運動に身を投じたマイラが、ついには指名手配の逃亡犯になったニュースが流れてきた。ところが、不仲だったはずのマーナは、その銀行でマイラのための逃走資金をおろし、息子ケニーをマイラの隠れ家へと向かわせようとしていた…。
一体、マーナの真意はどこに?
そして場面は、20年一気に飛んで1989年。
パパ・ブッシュ政権下の世の中へ。ラジオからは番組DJの声が聞こえる…。
「言い返せ!やり返せ!咬みつき返せ!」
その声の持ち主は?
ジェンダー、セクシュアリティ、人種、格差…
時代と価値観の変遷の中で、真逆の道を歩んできた双子姉妹が見る夢は…?
王下貴司、斉藤悠
全席指定 ¥10,000(税込)
【一般前売開始日】 2021年11月6日(土) 午前10:00〜