今は昔、竹取の翁と言ふものありけり
竹取の翁が、光る竹の中に見つけた手のひら程の小さな小さな女の子。驚異的なスピードで成長しては、やがて帝の寵愛をも受ける美しい娘へと変貌する…。
瞬く間に人々を魅了し、風のように地上を去っていった”かぐや姫”とは?
時空を越えて人々に愛される、かぐや姫の秘密のヒミツ!
小野寺修二は、「現代能楽集」第5弾『「春独丸」「俊寛さん」「愛の鼓動」』で振付を手掛けていますが、構成・演出を担うのは初めて。日本最古の物語「竹取物語」をひも解き、新たなおとぎ話としてお送りします。
ユーモアとせつなさとが同居する愛おしい作風が魅力の詩人平田俊子さん、自由な構成の親しみやすい旋律が胸に心地よい音楽家阿部海太郎さん、そして出演には、小野寺演出『あの大鴉、さえも』にも出演し、映像でも飄々とした独自の存在感が光る小林聡美さん、ジョン・ケアード演出『ハムレット』では狂気をまとったオフィーリア役を熱演し、高い評価を得た貫地谷しほりさんをはじめ、麿赤兒率いる舞踏カンパニー・大駱駝艦の小田直哉さん、パーカッショニストの古川玄一郎さん、宝生流能楽師の佐野登さんらと共に、カンパニーデラシネラの崎山莉奈、藤田桃子も出演し、かぐや姫の出生から昇天までを描いた伝奇物語の再生に挑みます。
日本最古の物語といわれる竹取物語。昔絵本で読んだかぐや姫は、やんごとなき美しさとの噂がめぐっていくのを「怪物だと周りにバレたら掌を返すから、気をつけて!」と神経質になって読んだ記憶があります。(実際、急激に成長した不思議な子どもであることは膨らまされずでしたが)
子どもの天井知らずの万能感はきっと今も昔も、何の迷いもなく文字通りすくすくと成長し、かぐや姫を育て始めてから翁の元には黄金が竹の中からザクザク出てくるのも何だか説得力を持つ気がします。その子どもの世界がある時トンと天井にぶつかって守られていた境界線がなくなり、女性となったかぐや姫は世間に投げ出され浮標のない状態、ああだこうだ勝手に評され、かぐや姫の五人衆に対するわがままな無理難題も、胸のすくような共感するような、何とも読み切れない孤独感あり。月への帰還を阻止しようと皆が空に向かって無駄に弓矢を射るところが印象深く、その確かにいたのに結局いなくなってしまう、悲しいともハッピーとも違う、言ってみれば中庸さ、そんなことを表出したいと思っています。
今回、小林聡美さんと貫地谷しほりさんというお二人にご出演頂けることになり、最古であり現代でもある何か新しい普遍を見つけられればと思います。
小田直哉(大駱駝艦)、崎山莉奈、藤田桃子、古川玄一郎(打楽器奏者) / 佐野登(能楽師 宝生流シテ方)
【日程】
2018年
10月5日(金) 19:30(プレビュー公演)
10月6日(土) 休演日
10月7日(日) 15:00
10月8日(月) 15:00
10月9日(火) 19:30 ◎
10月10日(水) 15:00 / 19:30
10月11日(木) 休演日
10月12日(金) 19:30
10月13日(土) 15:00 / 19:30
10月14日(日) 15:00
10月15日(月) 19:30 ◎
10月16日(火) 15:00 / 19:30
10月17日(水) 15:00
◎=終演後ポストトークあり
【会場】
シアタートラム
【公演詳細・チケット取扱い】
世田谷パブリックシアター HP 公演情報ページ
主催:公益財団法人せたがや文化財団
後援:世田谷区
協賛:トヨタ自動車株式会社、東邦ホールディングス株式会社、Bloomberg
協力:東京急行電鉄株式会社
【日程】
2018年
10月23日(火) 19:00
10月24日(水) 13:00
【会場】
兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール
【公演詳細・チケット取扱い】
兵庫県立芸術文化センター HP 公演情報ページ
主催:兵庫県、兵庫県立芸術文化センター
【日程】
2018年
10月27日(土) 17:00
10月28日(日) 15:00
【会場】
東市民センター なみきホール
【公演詳細・チケット取扱い】
公益財団法人 福岡市文化芸術振興財団 HP 公演情報ページ
主催:(公財)福岡市文化芸術振興財団、福岡市
後援:福岡市教育委員会
一般社団法人全国モーターボート競走施工者協議会、一般財団法人地域創造